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経営品質協議会

(財)社会経済生産性本部




グローバルレベルでの急速な変化がわが国企業・組織にも戦略的な対応を迫っている。
 その第一は、ビジネスの急速な進展に対する顧客・市場への対応である。これまでの企業・組織と市場・顧客の関係が大きく変化するなか、顧客や市場、社会の要望をいち早く組織内に取り込み、価値として提供できるように、これまでの経営をどのように顧客本位の経営に変革できるのかが問われている。
 第二は、グローバル競争下における優位性の問題である。国境や業種、業態を超えた競争が加速し、競争の優位性を確保することが難しくなっている。「自社が提供できる価値は何か」を追求し続け、いかにしてその価値を生み出し続けることができるのかが求められている。
 第三は、持続的成長へむけた組織の変革能力の問題である。ネットワークの進展により、人と人とのコミュニケーションの形態が大きく変化する。多くの社員が学習を重ね、素早く対応できる組織体制に変革するために、経営幹部は、どのような志や意図のもと社員を大切にし事業を展開するのか、そのリーダーシップが求められている。
 こうした課題を克服するためには、経営幹部自らが目指す方向を明らかにし、その意図のもとで社員が統合され、常に価値を提供し続けることのできる集団に組織をつくり上げる、という経営・組織・人に関する新たな考え方が不可欠である。

 


「経営品質向上プログラム」の目的は、「卓越した経営」を目指し、自らの経営を自らが振り返ることにより、目指す価値実現のための経営への変革を支援することにある。「日本経営品質賞」は、この活動を通じて経営革新を進めるモデルとなるべき組織を表彰し、その考え方や内容をわが国全体で共有し、競争力の強化をはかるために1995年12月に創設された。本年で11年目を迎える本賞は、これまで学習を積み重ね、米国マルコム・ボルドリッジ国家品質賞(MB賞)、欧州経営品質賞(EQ賞)をはじめ、世界各国から注目を集めている。これからも、学習と新たな挑戦を続けることで、わが国企業・組織への新たな成長と革新を支援し、さらにはグローバルな視点から独自性の高い価値あるプログラムを提供していきたいと考えている。
 「経営品質向上プログラム」の考え方をもとにした経営革新を進めるにあたり、時代の変化とともに常に新しい経営の考え方を取り入れて、自らの経営を自らが評価(アセスメント)するための基準が本書である。
 このアセスメント基準書は、「日本経営品質賞アセスメント基準書」として位置づけられているが、企業・組織がこの考え方にもとづく経営革新への活動の評価・改善や、今後の経営革新のあり方について、多くの有益で示唆に富む内容が盛り込まれている。
是非ともこの機会に「経営品質向上プログラム」の考え方を活用して経営革新を進めることを願ってやまない。

われわれは、「経営品質向上プログラム」や「日本経営品質賞」によって、画一的な経営像や処方箋・マニュアルを提示するものではない。われわれの願いは、非営利組織を含む日本の企業・組織が、このプログラムの考え方による共通認識のもとで経営革新を進め、その成果をわが国全体が共有することで、新たなエネルギーが生み出されることにある。


日本経営品質賞委員会
委員長 佐々木 元