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 経営品質協議会

 (財)日本生産性本部



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 米国シスコシステムズ社の日本法人であるシスコシステムズ合同会社エンタープライズ&パブリックセクター事業(以下E&P事業部門)は大規模法人・公共セクターに経営革新を実現するアーキテクチャー(顧客価値向上を図る考え方と実現する仕組み)を提案している。この推進にあたり、組織ビジョンと全体戦略、部門マネジメントの方向性を一致した取組みにするため、トップを中心に経営品質の考え方を高度に実践している。顧客本位の柔軟なチーム体制と緻密で合理的な戦略展開によりわずか3年の短期間で、業績のみならず顧客価値向上や組織革新において、卓越した成果を発揮している。また、このような活動成果が世界各地域のシスコ現地法人に採用され始めるなど、部門の革新を全体の革新に結びつける活動にも至っている。今回の受賞は、組織内の部門単位での経営品質向上活動に取り組む大規模組織の活性化や、日本経営品質賞への応募申請を目指す組織にとって、多くの点でベンチマーキング対象となる。以下が今回の審査で高く評価した点である。


 グローバリゼーションを経営課題としている顧客や経営変革への意識の高い顧客をセグメントし、「コラボレーション・アーキテクチャー(協業による顧客価値創造プロセスの考え方と実現方法)」による経営革新の実現を提案する新たなビジネスモデルを構築している。アーキテクチャ−の提供には、組織横断による「アカウントチーム」のもと、日本法人が独自開発した「C-BRIDGE」プログラム(顧客毎の経営課題や経営幹部層ニーズをもとに顧客別の改善・革新計画を策定し、顧客と合意形成の上で提案する活動)が運用・展開されている。その結果は四半期毎に部門経営幹部と顧客からのレビューを受け、短期間の評価サイクルを回すことで、顧客からの信頼関係を揺るぎないものにしていると評価できる。


 組織規範であり経営資源とも言える「シスコカルチャー」が様々な経歴・職種で構成される従業員に確実に浸透しているため、経営幹部やマネージャーが余計な権威に頼らず、役割に応じたコミットメントを重視することで、従業員が信頼・安心して仕事ができる環境が作られている。また、従業員はカルチャーと共に全社ビジョン「Changing the way we work, live, play, and learn」を深く理解し、自社製品・サービスで「顧客に成功をもたらす、社会を変える」という高い志を持っている。アカウントマネージャー、担当SE、サービス営業、プロフェッショナル等の各人材が高度にネットワーク化されたチームで協働することで、部門や地域を越えたコラボレーション組織と、少人数で多くのアカウント担当できるダイナミズムを実現していると評価できる。

 
 「いつでも、どこでも、誰とでも」の考え方は情報システムだけでなく、自社・自部門の組織風土の形成や組織的成熟にも好影響をもたらしている。意思決定の透明性や実効性の高い権限移譲の仕組みを生み出し、新しい発想と空間を超えたナレッジ(知識)の相互共有を促すことで、これらを使いこなすための個人の能力が高められている。さらに、自由で自発性に任されたワークスタイルから、新たなアイデアや成功事例が創造される。機能的でありながらFace to Face を大切にする人間味にもあふれる職場環境から、従業員のモチベーションとロイヤルティーも醸成される。このような連環によって組織的学習と顧客価値が創造されていることが、部門の強みの源泉であると評価できる。

 
 シスコ全社共通の戦略フレームワークである「VSE(Vison,Strategy,Execution)」の展開により、カルチャーとコラボレーションを駆使した顧客関係づくりを短期間に実現している。上位戦略との一貫性と部門間の整合性とアカウントプランとの関係性を練り込みながら事業部・部門の戦略を策定し、KPI(実行計画の指標)の形骸化を防ぎ、各マネージャーが「意味のある指標」を熟考して選択している。また各部門のVSEとレビュー結果等も全社に逐次公開する仕組みになっており、経営幹部・マネージャー・従業員が本気で取り組めるものとなっている。VSE を効果的に運用するノウハウには自部門独自の方法も盛り込まれ、今なお改善が加えられており、他国のシスコの現地法人でも活用されつつある。こうした全方位の戦略計画とマネジメントプロセスが緻密に組まれていること、それを理解し実行する組織的能力の高さが相まって、現場主体で極めてスピーディーな戦略展開が行なわれている。さらに、このマネジメントスタイル自体がトップダウンでもボトムアップでもない、フラットで高度に意識がシンクロしている組織集団、ダイナミックネットワーク型組織を形成していると評価できる。

シスコシステムズロゴマーク

   

平井社長

●設立

1992年5月22日

●代表者 代表執行役員社長 平井 康文
●本社所在地 東京都港区赤坂9−7−1 ミッドタウンタワー
●資本金 4億5,000万円
●従業員数 全社1,250名
(うちE&P事業部門222名・2011年4月現在)
   
 
            

 
 当社は1984年に米国カルフォルニア州サンノゼにて創業したCisco Systems, Inc. の日本法人として、1992年に「日本シスコシステムズ株式会社」として設立され、2000年に「シスコシステムズ株式会社」と改称、2007年に迅速かつ柔軟な経営を推進し、日本市場でのさらなる躍進を目指し会社組織を「シスコシステムズ合同会社」に改組、2010年8月に代表執行役員社長に平井康文が就任し、今日に至っております。 当社の顧客は大規模通信事業者から小規模オフィスまで多岐にわたっており、その中でこの度の受賞部門であるエンタープライズ&パブリックセクター事業部門は、大規模法人と公共セクターを主要顧客としております。 現在、経済環境は大きな変革の渦中にあり、これに伴いワークスタイルや企業組織体制にも変革が求められています。私たちシスコはお客様の経営課題解決に先進的なテクノロジーと体系化されたソリューションだけではなく、それを実践しているシスコ自身を実例としたビジネスアーキテクチャーを提案することにより、お客様の価値創造に貢献することを目指しています。

 
 創業25年のシスコは、創業時のベンチャー企業的活力と伝統的な大企業の持つ洗練された経営手法が共存するユニークな会社です。また、尊厳な企業文化(シスコカルチャー)が経営の道標となっており、本社CEOのジョン・チェンバースや経営層の共通した価値観として定着しています。 弊社の経営品質向上の取り組みは、3年前に現社長の平井が副社長として入社した際に、社内に多くの洗練された取り組みがある一方で、それらが個別最適化されており経営全体としての価値連鎖につながっていない点、すなわち、イノベーションとオペレーショナル・エクセレンスをバランスし能動的に活用するまでの腹落ちが不足していることの気づきを得て、開始されました。 これは経営品質向上プログラムという標準的手法を活用し、現場の経営幹部自ら参画する形で経営プロセスの理解と共感を深め、より自立した組織を目指しました。また、セルフアセスメントにより、公平な立場で自分たちの組織経営の成熟度を再確認し、組織に内在する共通課題点の絞り込みと、さらなる進化のためのロードマップを経営幹部一体となって描くことができました。 また、この社内経験は日本企業が直面しているグローバル化と労働生産性の向上という企業経営課題解決のためのアーキテクチャーの提案活動に生かすことができました。 現在、シスコでは「Customer Experience(顧客の体験)」を「Customer Excitement(顧客の感動)」に進化させる活動に注力しております。この実現の原動力はお客様の経営課題を深く理解・洞察し、その解決のために卓越したリーダーシップを発揮し高い志を持つプロフェッショナルな従業員と客観的に経営改善の進化をとらえることができる日本経営品質賞のフレームワークが最重要と認識し、今後も経営革新につなげるよう努力して参ります。

 

    〒107-6227 東京都港区赤坂9−7−1 ミッドタウンタワー
    シスコシステムズ合同会社 JQA事務局 鎌田 貢
    TEL 03-6434-2261 FAX 03-6434-6211 E-mail mkamada@cisco.com

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